大概、白いスーツか、柄スーツを着てて、
セカンドポーチを持っていて、
髪は肩くらいの一昔前のロン毛。
その風貌はホスト風というより、安っぽいVシネ系だね。
初めて奴と会ったのは、半年ほど前だった。
終電を降りて、駅の階段を下りてる時。
派手な身なりなので、目が行ってしまった。
改札を出る時に奴と目が合った。
奴は私に声をかけてきた。
「すみません、僕、目が悪いのでコレ読んでくれませんか?」と携帯を差し出した。
携帯の画面には
「遊ぼ!!」
私はムカッときて、舌打ちして携帯を返した。
奴は「ダメ?ごめんねごめんね」と去っていった。
最近の男?っていうのは、
アノ手コノ手を使ってナンパするんだなーって。
その時は感心したっていうか、呆れたっていうか。
それからこの半年くらいの間に奴に全く同じ方法で何度かナンパされた。
きっと、しょっちゅうナンパしまくってるから、私の顔も覚えてないんだろうね。
また、彼が他の女の子を例の方法でナンパしてる現場を目撃した事もあった。
そして季節は移りゆき
彼の存在もすっかり忘れかけていた。
終電を降り、階段を下りながら横を見ると、
趣味の悪いスーツにロン毛・・・
あああああって思って、顔を見たら。
目が合ってしまったよ。
奴は、急に携帯をいじり始めた。
そして改札を出たところで、また携帯を見てくれと言った。
そこには
「電話番号教えて(愉快な絵文字)」
何だかすげームカついたので
「私に10回くらい声かけてるでしょ?いいかげんにしろよ」
そしたら小さい声で
「えぇぇごめんにぇ」
だって。
今度彼にナンパされたら私も携帯のディスプレイに
文字を打って彼に見せてやろうと思います。
「そのスーツはイトー○ーカードーで買ってるんですかね?」てね。

